忘れてはいけないこと
2008年 01月 17日
その朝、大阪府下の自宅で私はまだ夢の中にいた。突然の激しい揺れに飛び起きた。ベッドの上で暫く動けなかった。今まで体験したことの無い揺れだった。でもその時はまさかあんな恐ろしいことが起きているなんて想像もできなかった。ムスメの幼稚園のお友達のお母さんは実家が六甲道だった。連絡がつかないため軽トラにバイクを積んでご両親の安否を確かめに行かれたそうだ。私の通っていた学校が阪神間にあったので友人が多く被災していた。門戸厄神のマンションに友達を見舞ったがエレベーターホールから各部屋へ続くコンクリートの廊下は大きくひび割れてのぞくと遙かな下に地面が見えていた。でも友人は、避難所よりもましだと言ってそこに暮らしていた。小さい子どもがいることを思うとあぶないけれどそうかもしれないと思ってしまった。義母の実家は全壊だった。お兄さんと妹さんが無事だったことが不幸中の幸いだった。大阪に仮の住まいを確保した。妹さんが下見にこられた。リュックサックに帽子、ズック靴姿で大阪市内の地下鉄の改札で再会したときは通勤姿のサラリーマンやOLさんとのギャップがすごくて胸が痛んだ。お部屋に着いたとたんに妹さんはへたり込んでしまわれた。ずっと大勢の人たちの中で寝起きしていた緊張が解けたのだと思う。大阪と兵庫は通学や通勤でごく普通に行き来している距離なのにまるで別世界だった。あのころのことを忘れてはならない。実際に被災された方の経験談に耳を傾けないといけない、そしてそれを参考にして自分なりに今後にそなえてできることを考えないといけないと思う。 13年前のあの日も庭の水仙がとてもたくさん咲いていた。
by Nicole-ay
| 2008-01-17 01:54
| 大切なもの、大切なこと